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Project Eagle 属するryuruの日々を書きつづった日記。 思ったこと、感じたことを記しておきたい。
            
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イマジナリー・コンパニオン。イマジナリー・フレンドともいうらしい。
最近になってはじめて、この言葉を知った。
主に幼少期に空想の友達が見える、あるいはできるという症状だ。
誰も居ないのに話しかけたり、いるはずのない友達がこう言うからというような精神症状。


おれもそういうことが長かったように思う。
ずっと自然のことのように思って生きてきた。
しかしそれがただの空想だと知っていた。
話しかけても無駄だということも解っていた。
何かが見えていたわけじゃない。見えるような気がしていただけだ。
現実と空想は異なるということをしっかり認識していた。
だから実際は、イマジナリーコンパニオンと称するのは間違いだろう。
でもそれは、おれの心の支えになっていたのだと今では思う。


彼は、いつでもおれの話を聞いてくれた。
悲しいときも、楽しいときも、何でも聞いてくれる。
空想の中には、おれとは違う人格がいて、
迷ったことがあれば、どうしたらいいか訊ねる。
どうしたらいい?君だったらどうするだろう?

時には助けも求めた。苦しいとき、悩んだとき。
無に飲み込まれたいと願ったときも、助けてくれた。
どうしたら君のように強く前を向いて、歩いていけますか。
何度君に問うただろうか。
必ず、何かしらの答えをおれに遺してくれた。


彼は時間とともに、さまざまな姿へと見た目を変えた。
時に騎士であり、時に竜となる。鷲の姿もよく覚えている。
最終的によく話し合ったのはいまの君の姿だ。

君に逢えることが楽しみでしょうがなかった。
一緒に空を眺める瞬間は何よりも好きだった。
どこへ出かけるにも、一緒にいたいと願い続けた。


彼が存在しなかったら、おれはいまここにいないと考えている。
悩んだ出来事で何度も助けてもらっただけではない。
いつしか彼のようになりたいと強く願い続けたことで、
絶望的で弱く逃げてばかりだった本来の人格を捨てることができた。

君の背を生きる道標にして、ただひたすらに歩き続けてきた結果、
いつのまにか、君はおれの前にいなくなってしまっていた。
そう、おれは、ずっと背中を追い続けていた君自身になっていたのだ。


いまでも彼に逢いたいと思う。だけど記憶ははっきりと思い出せない。
それでも何とか海馬の奥からたぐり寄せて、ペンをとるんだ。
そこには、いつもおれに道を示してくれた彼の笑顔がある。
そして今日もおれは、君のような元気な髪型にする。
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